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上海美华妇儿医院(アメリカンサイノ)出産レポート(1)【無痛分娩】

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プロフィール

第一子は日本で自然分娩、第二子を真夏の上海で。無痛の自然分娩。

選んだ理由

  • まわりにアメリカンサイノで出産したお友だちが多く、みんな口を揃えてサイノにしてよかったと言っていた。
  • すくすくスタッフでもある平本さんが勤務されており、最初から丁寧に案内やサポートをしてくださった。
  • ウェルビーに入っていなかったため、言語に不安がない病院を探していた。サイノは、健診から出産まで日本語堪能な優しい看護師が毎回直接ついてくれる。
  • 家からタクシーで約15分と近い。
  • 施設が綺麗で清潔感がある。設備が揃っており新しい印象。

健診

  • 10週以降の健診をパッケージで購入(パッケージは4種類で、検査項目の違いや日本で出産する人のためのプランもある。健診と出産パッケージをまとめて購入すると割引がある)
  • 看護師日本語チームとのグルチャが作られ、不安なことなどもすべてそこでやり取りできた。
  • 健診の流れは、だいたい、尿検査→体重・血圧測定(看護師)→エコー(エコー技師。エコーがない健診の日もある)→診察(担当医師)
  • 待ち時間はない。
  • 診察やエコーなどはすべて個室だった。
  • 体重や尿検査、赤ちゃんの予測体重などを母子手帳に書き込んでくれる。
  • 毎回、日本語堪能な看護師が担当でついてくれるため、言語に不自由や不安を感じたことはない。
  • 初診から分娩まで同じ医師が担当(日本人担当の女性の中国人医師がいる。日本語看護師チームが対応)
  • 血液検査の結果によって、鉄剤、ビタミン剤、カルシウム剤などを処方してくれる。
  • 22週目の健診で30-40分ほどの超音波検査があり、赤ちゃんの骨や手や身体全体に異常や目立ったことがないか丁寧に確認してくれる。4Dもあり、顔の様子がよくわかるため、赤ちゃんへの愛が深まる。撮り終わったエコーのデータは、USBに入れてもらえる。
  • 36週の健診で入院オリエンテーションがある。入院時の持ち物や注意点の説明があるほか、破水かどうかを調べるリトマス試験紙のようなものをくれる。

親子教室

  • 土日に、定期的に日本語の親子教室を開催(すくすく広場でも開催)。
  • 個人的には一人目のときに日本で参加したため、上海では参加せず。

分娩

分娩室の環境

  • 広さは入院した部屋と同じくらいの十分な大きさで、分娩ベッドの横にセミダブルくらいの幅のソファベッドがあり、陣痛待ちの夜間に夫と3歳息子が使用した。
  • 分娩室の中にシャワー、トイレなどもある。
  • 赤ちゃんが下に降りてくるように運動するバランスボールがある。

無痛分娩

(時系列)
  • 19時前:破水から始まった。36週のオリエンテーションでもらっていた黄色の付箋のようなリトマス紙のようなもの(写真)が緑色になったため、破水と確認。すぐに病院に電話し、病院に来るように言われる。陣痛があまり感じられなかったため、普段と変わらないタクシーアプリでいつも通りタクシーに乗って病院へ。
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  • 19時半前:病院到着後、助産師が破水の状況をみて一度内診をしたあと、すぐに分娩室行きに。分娩室に入ると、まず着ているものをすべて脱ぎ、用意されていた分娩用の服(手術着のような使い捨て素材のワンピースで、背中とお尻側が開いている)に着替える。
  • その後、あらゆる書類にサインし(処置は自分で決める、胎盤の処理は病院がするなど)、改めて無痛分娩にするか確認があり、無痛希望を伝える。この時先生は不在で到着するまであと30-40分かかると言われ、無痛のタイミングを確認。先生到着後に相談して決めることに。
  • 左の手の甲に点滴用の針を入れ、赤ちゃんの心拍数とおなかの張りなどをみる機器・腹帯をつける
  • 20時過ぎ:夫と息子が病院に到着後、看護師から分娩中に飲食するための、ポカリなどの少し甘い飲み物、チョコレートやクッキーなど持参してなければ買ってきてと言われ、夫と息子が向かいのスーパーに買いに行く(結局スポーツドリンクしか飲む余裕がなかった)。
  • 21時過ぎ:先生が到着してから診察・内診をしてもらい、まだ子宮口2センチのままで陣痛も20分おきくらいだったため、8ー10分間隔になったらナースコールで知らせてほしいと言われる。尿検査をする。
  • 24時過ぎ:赤ちゃんの心拍確認する装置の電池切れで赤ちゃんの心拍が確認できず、心配になりナースコールを押す。自己申告制(笑)。装置を変えてもらう。
  • 4時前:陣痛の間隔が狭くなり、痛みが増したため、ナースコールを押す。助産師の内診で子宮口4-5センチとなり、無痛が打てる状態になったと言われ、無痛の麻酔をお願いする(無痛は状況によっては子宮口2-3センチでも麻酔可能だそう)。
  • 麻酔科医ともう一人看護師が来て、陣痛の痛みの合間になんとか麻酔の同意書にサイン。左向きに寝ながら両膝を左手で抱えるよう指示がある。背中に針を刺す間動いてはいけないとのことだったが、ちょっと痛くてひぃぃとなる。筋肉がこわばっていたようでリラックスと言われる。一度刺された後の麻酔注入は大丈夫だった。左手の甲にも管をつなげて、薬が投入される。
  • 薬が効くまで15‐30分と言われ、その間まだ陣痛の痛みが続く。どのくらい痛いか聞かれたがうまく答えられず(笑)痛いと繰り返したため、少し薬を足される(たぶん)。だんだん効いてきて、陣痛の痛みはほとんど感じなくなった。足が震えるときがあるが、これは大丈夫と言われる。
  • 5時前:子宮口全開大になり、医師が来る。ついに足置きに足を置く。いきむときに握るためのバーも現れる。スタッフの数も増える。いきむときの呼吸の仕方などの説明がある。
  • 無痛のため、陣痛がきていることがはっきりわからないこともあったが、陣痛の波がくると「せーの!イー、アー、サン、スウ…」と中国語で10までカウント。その間息を止めていきむ。「もっと強く。がんばって。全部の力を出して。もっともっと」と何度も言われる。力を入れているつもりだが、日本での自然分娩のときより力が入らない気がした。
  • 最後は先生が手を入れて引っ張り出し、助産師がおなかを押す。無痛だったが、赤ちゃんの頭が股の間にきている感覚をきちんと感じられた。頭が3分の1ほど出たら、いきまず息を吐いてと言われ、指示に従う。5時半前に無事出産。夫は終始携帯で動画を撮っていた。
  • 出産後の体力の消耗が自然分娩のときよりも少ないと感じる。
  • 6時半過ぎ:お手洗いに行ってから移動と言われる。無痛麻酔の影響で足に力が入るのか心配だったが、自足歩行でいけた。その後、入院する部屋に移動用ベッドに横になったまま運ばれる。赤ちゃんも一緒に移動。分娩室の荷物はあとで病院のア—イーが入院部屋まで持ってきてくれた。

家族の立ち会い

  • 家族の立ち会いはOK。我が家は、夫も息子も出産に立ち会ってもらう予定だったので、陣痛がくるまでの間、2人は分娩室のソファベッドで寝ていた。
  • 無痛の麻酔を入れてからは夫は横で応援。動画も撮ってくれた。

入院(出産後)

基本的に、個室、2泊3日。出産してから夜の12時になったら1泊のカウントとなる。部屋が空いていれば、延泊も可能。

入院部屋の環境

  • 分娩室とは別の部屋(別の階)に入院する。すべて個室で、シャワー、トイレ、洗面、ソファベッド、テーブルなどがある。
  • 入院バッグで用意したのは、夫と私のパスポート(出生証明書発行に必要)と退院時の赤ちゃんの服のみ。ほかに別途持参したのは、夫と長男の服や生活用品(着替え、パジャマ、歯ブラシなど)
  • ママ用のパジャマ、使い捨て産褥ショーツ・ナプキン、お水、コップ、ティッシュ、シャンプー(看護師に欲しいと言えばくれる)や歯ブラシなどのアメニティ、ドライヤーなどは完備。冷蔵庫あり。
  • 分娩室同様、入院部屋にもソファベッドがあるので、夫と息子はそこで寝泊りができた。シーツや枕、掛け布団は貸してもらえる。
  • 授乳クッションは部屋にはなかったが、言えば貸してもらえた。
  • wifiあり。自分から聞くとパスワードを教えてくれる。
  • テレビは中国の放送のもので、日本のテレビ番組は見られない。
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入院中の過ごし方

  • 出産直後からずっと母子同室。日本のような授乳指導やオムツの替え方レクチャー、沐浴指導などはないため、疑問や不安、実際に見たりしたいことなどは自分から聞く・申し出る必要がある(聞かないと言わないと教えないカルチャー笑。中国あるある)。私はわからないことがあるたびにナースコールを押していた。するとすぐに看護師が来てくれた。
  • 入院中の医師・看護師とのやり取りは基本中国語か英語だった。私は翻訳アプリを使ってコミュニケーションをとった。
  • 1日に1度、健診から分娩まで担当してくれた医師・日本語サポート看護師チームの人が部屋に来て、状態を見たり不安・疑問点などを聞いてくれた。その時に妊娠中からあった坐骨神経痛がまだひどく、起き上がりにかなりの痛みがあることを相談したところ、骨盤ケアチームの先生を手配してくれて、マッサージを受けたり、体操などのアドバイスをもらったりできた。
  • 母乳の出が心配だったので、赤ちゃんが泣いたタイミングでナースコールを押して助産師に来てもらい、どのくらい出てるか見てもらった。
  • 夜中も粉ミルクを欲しいと言えば、看護師が使い捨て哺乳瓶で持ってきてくれ、ミルクをあげてくれる。
  • 初日は赤ちゃんが気持ち悪かったようでよく泣いた(心配だったのでその度にナースコール)。嘔吐物の色や特徴などを看護師がみて胃の中に羊水があると判断し、その後の赤ちゃんの様子の注意点を指導してくれた。看護師が背中をトントンしたり擦ったりして吐かせてくれた。
  • ごはんは入院しているママの分のみ。洋食か中華か選択可。何も言わなかったら洋食が出てきた。1日5食(朝・昼・間食・夜・間食)。どれもおいしかった。量は多い。2日目の昼食はお祝い膳で大量のごはんが出てきた。付き添い分は頼めば病院食も可。自分で手配も可。外卖(ワイマイ)は1階のワイマイ棚に届くため、そこまで取りに行く必要あり。
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  • 健診・出産をパッケージ購入した人については、2日目に赤ちゃんや家族の写真撮影がある(30分〜1時間程度)。バッチリ撮りたい人は、服やメイク道具などを持参したほうがよい。
  • 私は頼まなかったが、入院中、病院に月嫂(ユエサオ)を頼むこともできる。
  • 私の場合は、金曜日の早朝に産まれたので、その日は上の子は幼稚園に行き、夫は幼稚園のバス停まで上の子を送ったあとに少し家で休んでから再度病院に来てくれた。次の日の土曜日は、入院部屋にいても上の子は物足りなかったため、夫と上の子は外に遊びに出かけた。夜は両日、夫も上の子も同室に泊まった。

産後の健診

いずれも日本語サポート看護師が付き添ってくれる。

赤ちゃん

  • 退院2日後に、かかとの血を取って、代謝の検査、黄疸チェックなどがある。私の場合は子どもが入院時に耳の検査に引っかかっていたので、その再検査。医師がほかに何か問題がないかを診察。
  • 1ヶ月健診では、身長・体重測定のほか、医師の診察。その後、予防接種(B型肝炎2回目)をして30分待機して副作用がなければ帰宅。

母親

  • 膣圧検査をしました。力を入れたり緩めたりして、現在の膣圧を測定。私はかなり弱くなっていたので、膣トレや腹筋、ウォーキングなどの運動をがんばるように指導があった。
  • エコー検査(下から入れるエコー)で子宮の状態を確認。その後、担当医師が診察をして問題ないか確認。

その他

  • 健診・出産パッケージ購入者の場合、マタニティフォト、ニューボーンフォト2回(入院2日目と退院後2週間以内くらいに自宅で)のサービスが付いている。想い出になるので、撮ってよかった。
  • 退院時、病院から家への送迎車がとても豪華。私の時は内装が豪華なバンで、赤ちゃんをチャイルドシートに乗せて家まで送ってくれた。
  • 出産後の手続きで出生届を出すのに病院から出生医学証明書を出してもらう必要があるが、平日にしか出せないとのこと。退院日が日曜だったため、月曜以降にそれを別途取りに行くことになった。

かかった費用

63,888元

内訳;

  • パッケージ購入前2回分(妊娠判定、エコー、問診など)=1,488元

※私の場合、妊娠判定をしに行った週数が早すぎたため心拍確認できず、少し経ってから別途心拍確認を行う必要があった。

  • 10週以降の健診(検査項目など多いプラン)+出産パッケージ(スタンダード)=62,400元

※健診と出産パッケージを同時に購入した時の割引キャンペーンでこの金額に。

 (時期によって割引キャンペーンの内容が異なる可能性あり)

 健診は4種類あり、日本で里帰り出産する方のためのプランなどもある。

 無痛込み。

 

その他、鉄剤、ビタミン剤、カルシウム剤など必要に応じて処方があった。

(だいたい30日分100~200元ほどだったと思う)

感想

  • 日本と中国の違いがいろいろあったが、たくさんの方のサポートのおかげで心配や不安もなく出産できたと思う。
  • サイノのスタッフはいい方が多い。携帯の翻訳アプリを使って、中国語の話せない私にもみな丁寧に対応してくれた。
  • サイノで出産して本当によかった。