ばおばおinfo

中国子育てお役立ちサイト

月子中心体験レポート(1)

※月子中心(ユエズジョンシン)とは、新生児のお世話全般と産婦さんのケアを行ってくれる宿泊型の産後ケア施設です。プロ(医者、看護師、助産師、ユエサオ)による専門的なサービスや食事提供が受けられ、産後の体を休ませることに集中できます。

日本の産後ケア施設と同様のイメージですが、28日間などの長期利用プランが一般的なようです。

 

プロフィール

2023年夏、第2子を上海で出産。

退院後7日間、月子中心を利用。

月子利用を決めた理由

私は出産当時5歳になる娘が1人いて、2人目の妊娠でした。中国の出産の入院日数が2泊3日しかないため、退院した後体力がどれぐらい回復しているのか分かりませんでした。また、2人目の出産で産後4日目以降の夜の授乳など、上の子の世話もあるのに1人でできるのかが不安でした。

月子中心に入るかユエサオさんを雇うのか、どちらを選ぶのか迷いましたが、産後のメンタルを考えるとユエサオさんが家に住み込みで来てもらうのは少し抵抗があったため、月子中心に決めました。

探し方、契約方法

出産した上海嘉会国際医院には、契約している月子中心がなかったため、【大众点评(ダージョンディエンピン)】のアプリで家から3〜5キロ圏内の月子中心を検索しました。
アプリで探している時は施設の違いが分からなかったので、家から1番近いところと、動画で出てくるご飯が食べられそうなところに(やはり中華が多いですが…)目星をつけました。私も主人も中国語ができないので、アポなしで直接月子中心に行って、直接お願いして見学させてもらいました。
急な訪問でしたが、妊婦だと分かると快く受け入れてくれました。
契約方法は、見学当日に契約するか聞かれましたが、もう少し考えたいので待って欲しいと伝えると、日にちを指定されてその日までに契約をするかしないかを決めて欲しいという感じでした。その結果は、Wechat(微信)で連絡しました。

f:id:shaling:20240110101603j:image

私が利用した月子です。

契約した時期

私は、妊娠27週の時に契約しました。
ですが、探し出す時期的にはとても遅かったと思います。
お腹が大きくなって、動き回るのもしんどくなってくる時期ですし、中国の方はもっと早めに予約する方が多いそうなので、探すならもっと早めに探すのをお勧めします。

費用

ホテルのように南向きの場所や、広さなどで部屋のランクが5種類あって値段が違っており、料金の一覧表を見せてくれました。
月子中心のオーナーが見せてくれた料金一覧表の中に、部屋代、赤ちゃんに必要な物(おむつ、おしり拭き、タオルなど)食事代など全てが含まれていました。
料金表は28日分の金額が表示されているのですが、私の場合、主人の育休が7日だったのと、上の子もいる為『7日だけ利用したい』と伝えると、費用は日割りで計算してくれました。全て込みで7日間22,200元でした。
契約が決まった場合はその時に、デポジットで30%支払って、月子中心を利用する時に残りを支払うという感じでした。
支払いは電子マネー(Wechatやアリペイ)で大丈夫でした。

出産までのやり取り

見学をした時に、月子中心のスタッフとWechatのグループチャットを作っていただいて、契約の時に出産予定日を伝えていたので、出産予定日2週間前ぐらいから「産まれてないですか」「産まれたらすぐ連絡ください」というやり取りをしました。そのほか質問があれば、Wechatを使って連絡を取り合いました。Wechatには翻訳機能があるため、それでなんとかやり取りできました。

月子中心の環境、食事

産院を退院する日に、 チャイルドシートを積んだ広くて綺麗な車で病院まで迎えに来てくれて、荷物や赤ちゃんも全てスタッフの人が持ってくれました。月子に車で着いた時には、担当の看護師、担当のユエサオさんが入り口で並んで出迎えてくれていました。

f:id:shaling:20240110000019p:image

月子中心は、 家族とスタッフ以外入れないように厳重なセキュリティ体制でした 。施設に入る時は靴と手足体を消毒してくれます。

f:id:shaling:20240109235847j:image

月子中心に着いてからも車から部屋まで母親を車椅子に乗せて移動してくれました。赤ちゃんは看護師さんが抱っこしてくれます。

f:id:shaling:20240109235653j:image

月子中心の部屋は、ユエサオさんの部屋と母親の部屋の一室がドアで仕切られた二部屋に分かれていました。母親の部屋にはダブルベッドと、テレビ、シャワー室、トイレがあり、ドアで仕切られている隣のユエサオさんの部屋も簡易ベッドとトイレと流し台がありました。

専属のユエサオさんが1人24時間体制で、滞在中はずっと同じユエサオさんが赤ちゃんと母親のお世話をしてくれます。

食事は毎日6食あり(朝食、朝おやつ、昼食、昼おやつ、夕飯、夜食)
朝食のみ2人分の量で旦那さんのご飯も付いていました。


f:id:shaling:20240110094402j:image

f:id:shaling:20240110094405j:image

お金を支払い申請すれば、昼食、夕食も旦那さんの分のご飯を用意してくれますし、ワイマイも可能です。
食事の内容は中華が多かったですが、産後の体なので健康を考えられていて、香辛料がたくさん使われていることはなかったです。
おやつは果物や、蒸しケーキがあったりしました。
私的には月子中心の料理は美味しかったです。

月子中心での過ごし方

月子中心には、看護師さんや助産師の資格を持った方がいて、入所した当日に看護師が母親の産後の傷口をチェックしてくれたり、赤ちゃんの黄疸や体の様子をチェックしてくれます。それから毎日検温をしてくれて、助産師さんが母乳の出もチェックしてくれます。宿泊メニューの中に母乳マッサージがあるので、母乳マッサージもしてくださいます。

スタッフの人は全員、携帯の翻訳機能アプリを使って会話してくれました。

赤ちゃんは毎朝沐浴と日光浴をしてくれます。その間お母さんはベッドでずっと休んでいて良いです。

授乳は、母乳中心で足りなければ持参したミルクを飲ませて欲しいと伝えれば、授乳の時間になれば部屋に赤ちゃんを連れて来てくれて、授乳が終わり足りない分はユエサオさんがミルクを飲ませてくれます。授乳の時間の3時間おきをきっちり守ってくれて、赤ちゃんの体重や母乳の出具合でミルクの量を決めてくれるので過度にミルクを与えられることはなかったです。

赤ちゃんのお世話は、母親は母乳を与える以外は一切何もしなくてもいいようにユエサオさんが、ユエサオさんの部屋で赤ちゃんの世話をしてくれます。
赤ちゃんを見たいといえば連れてきてくれます。

中国では産後はお風呂に入れないため、ユエサオさんが母親の体を拭いてくれたり、美容室みたいなシャンプー台が施設の中にあるので、頭を洗って欲しいと伝えれば頭も洗ってくれます。

面会はいつでも可能でした。私の場合は、上の子もいたので、主人と上の子が月子中心に遊びに来て、同じ部屋で過ごして、夕飯を一緒に食べてから、子供と主人は帰る。という風な過ごし方をしていました。

私の部屋にはソファや簡易ベッドは無かったので、もし泊まるなら、ダブルベッドに夫婦で一緒に寝る感じになります。部屋のランクによってはあるかもしれないので、そこは月子中心に聞いてみるといいと思います。

他の月子中心を利用されている方は、 旦那さんも一緒に月子中心にずっと泊まっていました。

よかった点、悪かった点

良かった点は、退院3日で家に帰っていたら上の子もいるので身体を休めることはできなかったなと思うので、月子中心に入って、しっかり身体を休められたことは良かったです。
ユエサオさんの赤ちゃんのお世話はタイムスケジュールがしっかり組まれているので、家に帰ってからも、赤ちゃんの生活リズムが出来上がっていたのが助かりました。

悪かった点は、お風呂に入れないこと。と、やはり中国語がもっとできれば良かったなと思いました。

感想

私は、中国語がほとんどできないので、中国語しか話せない月子中心に入るのは心配でしたが、中国の方は本当に子供が好きなので、赤ちゃんも、上の子もスタッフのみなさんが気にかけてくださって優しく接してくださって、とにかく食べて寝てなさいの生活だったので、日本の病院では味わえない贅沢な身体を休める時間だったなと思います。なので、わたしは月子中心に入って良かったなと思いました。